ハロウイン前の渋谷の街、。いつにも増してノイズのような雑踏が聞きたくもない耳に入り込む。同じ東京でも我が家、下町とは全く違う街だ。冷たくも感じる、無機質なBGMと仮面をつけた人の歩き方までなんだか嘘に見えてしまう。積極的にはいきたい街ではない。
と、言いながらSpotifyスタジオには、行くし、なにかコンサートがあれば、やはりこの街は避けて通れない。
そう、今日は映画の試写会の為に、重い足を渋谷に向けたのです。眩暈の為に
入り口から受付でまず驚いた。出迎えてくれたのは、他ならないこの映画の制作者、井上春生監督なのだ。
一人一人の来場者に挨拶をする、井上監督の姿、光栄なことにTwitterのことなど、覚えてくれていたようで、嬉しかったですね。
何よりもこの人のこの映画に対する本気度合いが半端ではないということ、命懸けの作品に違いない。まだ開演前ではありましたが、井上監督の佇まいを観ただけでいかに素晴らしい内容かが掴み取れた。
上映前に簡単な挨拶が井上監督からあり、スタート!
なんと僕の隣に井上監督がお座りになった。やばい、寝られないじゃないか(笑)
これもこの日のミラクルのひとつだ。
佐野元春と吉増剛造との対談をテレビで観たのがそもそもこの映画との出会いのきっかけになった。
あえて予備知識もなくこの映画にのぞんだ。それは正解でした。
全編で、メカス、吉増、井上のトライアングルが見事な三角形を作り上げていた。
見事な絵になるのだ。
あえて言いたい。劇場で見たほうがいい、YouTubeやNetflixや、DVDじゃないんだ。劇場で息を感じてほしい、出来れば大好きな人、大切な人を連れて、、、
終演後、井上春生監督と、
エンドロールからの佐野元春、客電が付き終演。
しかし、しばらく席を立つことが出来なかった。こんなことは何年ぶりだろう。
メカスの姿を吉増さんの声をよくぞ残してくれました。
井上監督には、ただありがとうございました、という言葉しかいえなかった。
なんだか、良かったですなんて言葉が安っぽく感じる。いや、言葉にできない。
なので、ポッドキャストの特別版を急遽、配信します。是非、お聴きください。
会場を後にし、YOKOさんとなんだかわからないこの感動を心に収めたら、とにかく誰かに話したくなった。
気がついたら渋谷の街は夕暮れに、僕の知っている渋谷の街が少しだけ暖かく感じたのは気のせいだろうか、あるいは眩暈なのだろうか、、、
眩暈 VERTIGO 2022-10-28 渋谷
ドキュメンタリー映画『眩暈 VERTIGO』 2022年12月13日より公開
ジョナス・メカス×吉増剛造
井上春生監督作品
(117分)
主題曲:佐野元春「新世界の夜」
Instrumentall
DaisyMusic
劇場
東京都写真美術館ホール(東京都目黒区三田1−13−3 恵比寿ガーデンプレイス内 鑑賞券1900円
問合=03-3280-0099)を皮切りに日本各地、そして世界へと順次公開。