2023 2月4日土曜日午後
いつもならマイペンライのスタジオ収録の日、だけど今日は話し合って即、スタジオ中止を決めた。
京王線代田橋、駅から地上に上がると太陽が眩しいほどお天気だ。会場案内のボードを持つスタッフ、向かう参列者らしき人たち、その誰もが普段のそれとも違う、そう今日はロック葬なのだ。
静かな住宅街を抜けて、公園にさしかかると既に多くのロッカーが静かに穏やかに時を待っている。各々に革ジャン、サングラス、ブーツ、Tシャツ、コート、ネクタイ、さまざまだ。確実に言えることはそこにいる人たちに愛がある。
斎場の入り口、サインをして中へ、そこにはマコちゃんの声がギターが溢れていた。ロンドンセッション#1から、be bop a lula が、聴こえた。列の前後で革ジャンの参列者が足で肩でリズムをとっている。報道陣のフラッシュが激しい中、程なく二階の斎場へ、ここでは、シーナがあの声で出迎えてくれた。
まるでマコちゃんの部屋へようこそ、と言われるように。そこに飾られた、レスポール、マーシャル、革ジャン、サングラス、レコード、CD、今にもタバコ吸いながら部屋の片隅でマコちゃんがギターを聴いてくれそうなそんな、信じられないくらいに暖かい空気の部屋に招待された気持ちだ。
そう、今日はロック葬だ。
いま、気がついた。わずか数日でよくこれだけの品々を集めて、準備できたなと、、、この数日斎場変更などアクシデントがあり、本当にヘヴィーな数日だったんじゃないかな。そんな中、本当によくこれだけやってくれたな、さすがわロックンロールシスターズである。
壁に飾られた、パネルの数々、前後のロックレジェンド達が思い出を呟きはじめる。丁度、湯川れい子さんの弔辞が読まれる、ようやく現実をみたようである。焼香を済ませ、ロックンロールシスターズ、純子さん、ルーシーさん、そして長女の陽子さん。今日をやってくれてありがとう。この一言を言うだけで精一杯でした。
三人は凛として真っ直ぐを見るその眼差しは自信さえ伺えるようでした。その後ろにかすかにやはりシーナの面影を見ていたのは僕だけじゃないだろう。
マコちゃん、いつものようにサングラスで笑っていました。まるで眠るように、いやギター、アンプ、電源がオンになっているじゃないか、、、いつでもジャーンていけるように。マコちゃん、ありがとう!と声をかけることが出来た。本当に感謝。
ご挨拶ができてよかった。地方にいて今日来れない友人の為にもしっかり伝えたよ。
駅への帰り道、振り返ると数十メートルは続くであろう参列者の列。誰もがいろんな思いで並んでんだろう。もうあたりはすっかり夕暮れ、かすかに夕陽がその列を照らす。まさにそこは陽のある場だった。
僕らは、新宿で降りた。献杯のためにいつもの場所へ。きっと、モロちゃんも一緒にいるであろう。マコちゃんの写真とともに献杯。僕らを見つけるなり、店長が、「なに、今日ライヴの帰り?」というので、「ああ、世界最高のロックギター、鮎川誠のね」
ロック葬 代田橋にて
今、僕に出来ること、ラジオに出来ること、心を込めて、特集をやります。急遽です。発表は今日の告別式が無事に終わりましたら、詳細はおって発表します。鮎川誠シーナ&ロケッツへありがとうという気持ちを込めてやります。
最後にこんなに暖かいロック葬を作ってくれた、鮎川陽子さん、純子さん、ルーシーさんに、心からありがとうございました。