黄金週間の中日、5月5日 上野東宝で浜田省吾を観た。
素晴らしい映画だった。まだ、上映中なので内容は触れませんが、見応えのある。単なるライブフィルムじゃない、記録じゃない、これは1988年の夏、浜名湖渚園に五万人を超える人を集めた。ロックアーティストの映画なのです。
この時、僕はまだ25歳。愛知県の知多半島に仕事で暮らしていた。この時期は仕事も生活も本当にハードで、辛い時期でした。早く横浜に帰りたい。そんなことばかり考えていた。音楽は聴くがしばらくギターからは遠ざかっていた。このままで本当にいいのか?
だから、fathers sonやwasted tears は、いい作品なのにこの辛い日々を思い出してしまうので、積極的には聞いてこなかった。そんな中、浜田省吾が野外コンサートを開催するという。しかも頑張れば見に行ける距離で、、、
丘の上の愛を久し振りに聞いている。実に丁寧に歌っている。結局、このコンサートには行かなかった。けれど後悔はない。今こうして、その一部ではあるが、体験している。会場の客席の顔がまた素晴らしい。笑顔笑顔の数々。
人並みを見ていたらあるアーティストを思い出した。吉田拓郎だ。
浜田省吾にとっての大切な人、70年代のつま恋、篠島、そして最後のつま恋。浜田省吾はこの日の渚園で吉田拓郎に近づいたんじゃないかとさえ思った。
そんなことをぼんやり考えていたらあっという間のラストと共に無数の花火が。エンディングのクロージングは聞き慣れたギターフレーズが、長田進さんのギターだ。
この秋から、アリーナツアーが始まる。楽しみだ。この映画で僕はあの当時の25歳の自分にけりをつけたきがした。きっともうあの夏には戻れないから、もうこの映像を見ることはないだろう。さあ、それよりもアリーナで豪快に聴こえる、長田さんのギターや、輝くような竹内さんの歌を楽しみにしよう。
素晴らしい映画だった。
エリッククラプトンは行けなかったけれど、浜田省吾は聴けた。