まだ夏の始まりの頃、スタジオのあと、kyonさんから「秋ごろ錦糸町で串田さんの舞台に出るんだぜ」、、、
あれからお互い別々の旅をしていた。そして、今日になる。
いつもの散歩コースである、隅田川沿いを歩いた。途中、業平橋で懐かしい味を楽しんでから舞台へ向かった。
ガード下のオイディブス、スフィンクスの謎解きというなんとも想像もつかない世界へ足を踏み入れた。劇場というよりは倉庫じゃないか、無論この辺りは倉庫街だから不思議はない。
今日の見どころは鬼才、串田和美に音楽家Dr.kyOnがどう向き合いコラボするのか?
でもそれらの余計な詮索や憶測は見事に裏切られたのだ。それも最初の二秒くらいで、全部がひっくり返った。
串田和美の頭の中
裏の裏が表のはずが実は裏だった。何か無理やり知らない国へ串田和美によって連れ去られたそこにいた観客は度肝を抜かされたわけだ
舞台上の役者と呼ばれる八人でさえゴールを探しているようにも見えるから不思議だ、もちろん音楽家であるはずのDr.kyOnは、紛れもなく誰よりも役者であった。その佇まい、立ち位置、声、圧倒的な存在感であった。
全ての役者が主人公で、キーマン、こんな舞台、ステージを見たことがない。
なんだかすごいものを見せてもらったね?
終演後、井上富雄氏とそんな感想を交わしたけれど珍しく興奮している様子が伺えたそれくらい人間のテンションを上げられる舞台はそうそうない。
串田和美の頭の中を少しだけ覗いてみた
kyOnさんの言葉だけど、この場面のこんな細かいことをきっちりとやり、それを人に見せないように普通にやってのける、それがプロだ。
この舞台はまだまだ変化しそうだけど、28日までだという。
アンダークランド、アングラというよりあえてオルタナティブと言えるだろう、串田和美の頭の中を覗きに行こう、そしてガード下の自分を探してみよう。
最後に、舞台が終わった時に何故か頭に浮かんだのはDylan のdon’t think twice,it’s alrightくよくよするなよ
全て腑に落ちた、さあ、飲みに行こう。