お台場の夜は更けて、、、

Say-Go!ラジオ【ナシゴレンNOAHのマイペンライ】

11月17日、佐野元春とcoyote  bandのZepp tour東京初日に参加した。僕らはお昼前にお台場に到着した。少し早めのランチをとり、たわいもない話をしながらこの極めて人工的な街を歩いた。

前にここにきたのはいつ以来か?もう思い出せないくらい前だろうか、そうだ世界は変わってしまった。何もかも変わってしまった。今夜は本当に久々のコンサートだ。彼らの演奏は三月の武道館以来になる。

そう、世の中は変わってしまった。

この間、僕の周りでは目眩く出来事があった。肉親の死、自身の喉の手術、友人の死、、、おそらく今年という年はずっと忘れることのない年になるだろう。そして気がつけば世の中は変わってしまった。

会場のSEが終わるといつものようにバンドがステージへ、変わらないワクワクだ。そして元春がいつも以上のテンションで登場。待ってたぜ。最初からトップギアだ。

ある時はディランのように首を傾げシャウトし、ある時はロジャーダルトリーのようにマイクを回し、またある時はスライストーンのごとくジャンプし、またある歌ではヴァンモリソンのように叫ぶ、、、

この日の元春の変化は一曲ごとにまるで違うシンガーが歌うかのように。大海を渡る船の船長のごとく大きく舵を切りcoyoteという乗組員を従えたその様は海図を何度か確認して目的地を探すかのようだ。

新しい曲達が本当に素晴らしい、新しいロックとまさにスタンダードなロックとが互いに掴み合うかの如く洪水のように会場全体にこだまする。圧巻のある歌の時に、開演前に会場でお会いした。Tさんのことを思い出した。

嬉しい再会だったが、まだ戦いの途中のようだとあとから知った。でも僕は確かに魂の声を聴いたTさんは必ず復活する。そして、いつか僕のラジオでスタジオでシャウトしてもらいたい。

気がつけばアンコールとなっていた、充実した演奏とバンドの自信にみなぎる印象、あの頃と何も変わらないさ。真っ赤なストラトからあのビートが刻み出された時に、全てがぶっ飛んだ。世界最高のロックショーは、世界は変わってしまったけれど、ここには永遠に変わらない何かがあった。

たしかにあった。

僕らは、表に出てその人工的なイルミネーションを眺めながら途方もない信じれるものといつかの夢に向かって進んでいく勇気を元春とcoyoteから今夜もらった気がした。

さあ、年末だ。次の旅へ向かおう

 

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